「管理に係る重要事項調査報告書」
あまり聞きなれない言葉かと思いますが、ワンルーム売却にあたり非常に重要な書類です。
売却査定した事がある方は分かると思いますが査定にあたり、管理費や修繕積立金の情報が必要です。
最初は口頭で伝えるだけでも査定額を出してくれますが最終的な契約前には書面にて金額が正しいか証明する必要があります。
その時に必要になるのが「管理に係る重要事項調査報告書」です。業者は「ジュウチョウ」と略す場合があります。
目次
1.何が書かれているか??
記載の順番は管理会社によって多少違いますが内容は以下のような内容です。
どれも重要な内容ですが、売却額に影響を与えやすい項目は赤字にしてます。
既に積み立てられている修繕積立金額
管理組合でどれくらいの金額が積み立てられているかが記載されています。
新築時の修繕積立金額を極端に低く設定していると全然貯まってない場合があります。
管理費・修繕積立金の月額
毎月の収支、銀行の評価に影響を与えますので非常に大切な項目です。
管理組合の金融機関からの借入額
大規模修繕を行ったが修繕積立金が不足する場合、管理組合で借入を起こす場合があります。
この借入額は銀行の評価に影響する場合があります。
評価額から借入額を持分で割ったものを減額される場合があります。
管理費・修繕積立金の滞納額
該当住戸に滞納があるかどうかの記載です。
売却する場合は滞納額を精算してから売却する流れとなります。
売買代金で精算する事も可能です。
管理組合全体の未収額
建物全体で未収額があるかどうかの記載です。
この額があるから何かに影響するというわけではありませんが、あまりに多い場合は何かしら問題があるように見えます。
建物年次・共用部分の内装・外装の修繕実施
修繕の履歴が記載されています。
駐車場、駐輪場、バイク置場について
駐車場等の使用方法などが記載されています。ワンルームマンションで駐車場がある場合は外部貸しにしてる事もあります。
専有部分の用途制限
事務所利用不可・ペット等の制限が記載されています。
管理費等の改定予定・大規模修繕工事実施予定・一時金徴収の有無
売却時重要な項目です。
直近で改定予定がある場合、銀行の評価に影響する場合があります。
管理員の勤務形態
管理員がいる場合、週に何日、何時間出勤するかが記載されています。
アスベスト使用調査結果記録の有無
アスベストが使われているかどうか調査した結果が記載されています。
耐震診断結果記録の有無
耐震診断結果の記録の有無が記載されています。
昭和56年以前の旧耐震物件の場合は重要な項目となります。
管理形態
管理の形態が記載されています。
町会費の有無
管理費や修繕積立金以外に毎月負担する町会費の有無が記載されています。
収支に影響しますので重要な項目です。
民泊可否
民泊やシェアハウス等を禁止しているかどうかの記載です。
建物の建築及び維持保全の状況に関する書類の有無
・新築時の確認済証・検査済証の保管の有無
・住宅性能評価を受けたかどうか
・新耐震基準に適合しているかどうか
こういった記載がされています。
・管理費・修繕積立金の月額
・管理組合の金融機関からの借入額
・管理費等の改定予定・大規模修繕工事実施予定・一時金徴収の有無
・町会費の有無
2.どうやって取得するのか
「管理に係る重要事項調査報告書」は建物管理会社が発行する書類です。
建物管理会社に依頼しましょう。
建物管理会社が分からない時は購入時の重要事項説明書を見てみましょう。
建物管理会社のホームページに行くと発行のリンクがあります。
マンション管理で有名な合人社グループのホームページだと
右下の方にあります。
建物管理会社によってはホームページから取得できないケースがあります。
その場合は電話で問い合わせて取得方法を確認してください。
仲介業者が取得する時は所有者との関係性を証明する書類が必要な場合があります。
媒介の契約書や委任状を添付して取得します。
厳しい建物管理会社だと所有者本人に電話確認後でなければ取得できない場合もあります。
この書類を取るという事は、売却を検討しているという事です。
販売・建物管理を一括で行っている会社の場合
と言ってくる事もあります。いわゆる買戻しってやつです。
高く売れるなら所有者は喜びますが、仲介業者は悲しみますね。
費用は建物管理会社によってバラバラです。
3000円くらいで取れるところもあれば15000円くらいのところもあります。
少し前は所有者本人が取得する場合は無料で取得出来てましたが最近は所有者本人が取得する場合でも費用が発生する事もあるようです。
「管理に係る重要事項調査報告書」で管理の内容を把握しよう!
把握した上で査定を依頼しよう!